気づきに至る

久々に、お友達のシャンソン歌手、くすよさんのおうちに遊びに行って来ました。

新田と会う約束があって京阪沿線に出たんですけど、その近くにお住まいなので、
ご機嫌伺いと、私が作詞した曲が入った三枚目のアルバムをいただきにいったのと、
そして家庭菜園で採れたじゃがいもも渡したかったし……と色々理由はあったのですが、
その他、図々しくも、お高い美容クリームを物々交換していただきに行ったのでした。

そのために、くすよさんならコレ！　というような個性派アクセサリを創って貢ぎました。
そうしたらかなり喜んでくださって、クリーム二本分くださいました。Σ嬉しいですけど、
ホントよかったんでしょうかくすよさん……！？

アルバムとかお菓子とか他にも色々いただいてしまった……また何かお返しをせねば。
……とりあえず、第三詩集が役に立つよう祈るばかり。夏休みには出します。

しかし……うん。私、新田さんとくすよさんには、結構な勢いでドンピシャなアクセサリを
創る自信がある。ふたりとも、ビタミンカラーが似合う人だと思うのです。


私、自分が頑固で偏屈だという自覚はあるんですけど、くすよさんと色々お話してると、
ハッと気づかされることがよくあります。『我』にばかり凝り固まっていては駄目なんだ、と
思わされる一瞬です。

私はまだまだ尻の青い若造なので、くすよさんの年代の方が辿り着かれた境地に対して
うんとは言い切れないこともあるのですが、それでもその視点や観点、考え方は、基本
視野狭窄な私に、別の切り口を見せてくれる大切なものだなぁといつも思います。

何というかね。
五十年前後の時間を、紆余曲折を経ながらも、前向きに胸を張って、楽しみながら生きて
来られた方の、「出会いと別れは表裏一体で、感謝があるから感動がある。綺麗なだけの
言葉に興味はない」という言葉に、いつもいつも唸らされます。

出会いと別れが表裏一体、なんて、こうして書き出しただけじゃ陳腐なワンフレーズに
見えますが、出会いによって新しい風をもらって、別れによって愛のなんたるかを我が身に
刻んで行くのだという、実践の伴う言葉は、聞いているととても重いですし、貴いです。

綺麗なだけの言葉に興味はない、というそれは、私が詩歌を書く上でいつも念頭に
置いていることでもあるんですよね。

詩を書く人は、世界中にたくさんいて、色々な言葉が日夜飛び交っているのでしょうが、
美しい、耳障りのいい、小洒落た言葉をつなぎ合わせてそれらしく創った詩ばかりでは
甲斐がない、と思います。

私の愛する詩人たちが、魂を抉り出すような『言葉』でもって詩を紡ぐ人々ばかりだから、
なのかもしれません。私もまた、心の奥底にある自己の、血を吐くような、それでいて
歓喜に震える叫びをかたちにするうたい手でありたい。

くすよさんと話していて、八月中には詩集を発行する意志を固めたわけですが、その
詩集が、たましいのうたであれるよう、今から勇んでいる次第です。