体育祭でした。

ものすごい曇り空だったうえに、昨日までの猛暑はナニ！？　というくらい寒くて、どうやらうちの地域は22～23度までしか上がらなかったみたいですが、何とか天気が持ったお陰で、つつがなく執り行うことができました。

……うん、今年も感動した。

うちの学校は基本的に知的障害の学校なのですが、下肢が弱かったり、からだが弱かったり、心臓に欠陥を持っていたりする子どもも少なくはありません。ダウン症の子どもはそもそもあまり丈夫ではありませんしね。

でも、皆、お父さんお母さんが見てるから、友達が、先輩が見てるから、皆が応援してくれるから、と、精一杯、自分に出来ることを、最大限の力を発揮して演技し、競技していました。小学部のちっこいのが一生懸命走ったり跳んだりしてるのを見てるとマジで涙腺が緩みます。

そして、毎年思うのですが、中学部と高等部の軽度クラスが各自行うリレーは、何と言うか、「自分は出来るんだ！」という気概と、「絶対に勝つ！」という気迫とがひしひしと伝わってきて、すごくワクワクしました。今の、健常児たちの学校で、あそこまで本気で取り組めている子どもは、どれくらいいるんだろうと思います。


下にある詩歌はそんな、どうとも言い難い誇らしい気分で書いたものです。

彼らと一緒にいるだけで、私は、あれも駄目だこれも駄目だと不満や文句を言うしか能のない人々を、心からの憐れみの眼で見ることが出来ますし、「何で生きてるのか判らないくらい世の中が退屈だ、だから暇つぶしに犯罪に走る」なんて言っちゃうような連中を笑顔で鏖殺出来ます（それは拙いだろう）。

たくさんの『出来ること』があるのに気づかず、実践もせず、何不自由なく生きている所為でかえって何も見えなくなっている連中は、ひとまず、うちの学校に来て彼らと一緒に一年間過ごすといい。それで変われないのなら、もう、人間としての自分は諦めた方がいい。

あの子どもたちは、日本という国の暗さのゆえに、様々な面で多種多様な不便を、不自由さを強いられていますが、それでも、一瞬一瞬に、自分の出来る最善を果たそうと努力することの大切さを、いつもからだ全体で体現してくれます。

そしてそれらを発露させるために、保護者や指導者は、たくさんの努力と試行錯誤を重ねてきています。行事って、本当に大変なんですよ、毎年の事だとは言っても。

「学校の先生は夏休み冬休み春休みと、長期休みがあるから羨ましい、ずるい」なんてことを、かなり前、どこかの会社員が言ってましたが、……顔面陥没させるぞコラ？　な気分。わたくしごとき下っ端介助職員にはない苦労が、山のように積み上がっているのですよ正職員及び講師の先生方には！　とはいえ、自分の仕事に誇りと信念を持ってる人間なら言わないでしょうけどね、こんなこと。


ともあれ、そんな、たくさんのものが実った体育祭でした。
うん……皆、頑張った。お疲れ様です。